■ 2008-01-06 産業廃棄物埋め立て問題 ■

2008年1月6日掲載
久岡町地内・産業廃棄物埋め立て

   豊田市西部、三好町境に豊田市道「白山・貞宝 線」が2007年12月末、開通した。白山町側の久 岡町3丁目から北東方向へ坂を上り、坂の頂上か らはトヨタ自動車貞宝工場全景が一望できる。 そこから緩やかなカーブをともなった急勾配の 坂道となる。クルマで 走っていてはわからないが、頂点付近から下り方向を歩いてみると、両側面を2メートル近く 嵩上げしていることがわかる。普通、この頂上付近は、嵩上げでなく、カットされるべきと ころだ。そうすることで勾配が緩やかなものとなり、冬場の凍結によるスリップによる危険も 減るはずだ。道路設計としては、明らかに間違っている。なぜこんな設計になったのか。理由は、 この地下に産業廃棄物が埋設されていて、それを隠蔽するためだ。
トヨタ自動車は、昭和47年(1972)ころから、ここに産業廃棄物を投棄・埋め立てた。当時、地元民は、「この一帯は、戦前戦後、亜炭や磨き砂などを採掘、無数のトンネルが網の目のように掘られているので、産業廃棄物の投棄には反対だ」と言ったが、トヨタ自動車は聞く耳をもたなかった
。 投棄・埋められた産業廃棄物は、未処理の鮮やかな塗料・油類など液状の雑パな、まさに産業廃棄物そのものであった。 今、法律によって、埋められた産業廃棄物は、原因者(トヨタ自動車)によって無害化することが義務付けられている。当然のこととして、久岡町地内の産業廃棄物の無害化は、トヨタ自動車の責任であり義務である。 この無害化を指導するのが豊田市(行政)である。ところが、土壌の無害化でなく、覆い被せて「隠蔽」し、しかも、スリップ事故の危険を増やす欠陥道路を建設した。
蛇足ではあるが、地下への産業廃棄物の埋め立てを「隠蔽」し、その後始末を豊田市がおこなう悪例は、ここだけではない。
@ 東海環状自動車道路の勘八インターチェンジ取り付け市道の地下は、一部事務組合が管理経営している「勘八埋め立て処分場」の産業廃棄物なのだ。無害化処理をおこなわないで、道路建設をおこなった。豊田市が悪い手本を示したのだ。
A  また、伊保原区画整理事業において、埋設された産業廃棄物の無害化事業費 を豊田市がいろんな名目を使って負担させられている。
B  この悪例から、圃場改良事業において、湿田の嵩上げ事業に産業廃棄物を投 棄した圃場が市内各所にあるが、そこの後始末を全部豊田市がおこなわされるだろう。