■第20弾 PCB事故 2012-1-17 ■

2012-1-17

第20弾 事故原因は警報設定器の動作不良、とJESCO発表


 日本環境安全事業株式会社豊田事業所(JESCO)発表   1.昨年12月24日の事故原因
 通常、撹拌洗浄槽は、@給液工程 A洗浄工程 B廃液工程 C脱液工程の順  (家庭用自動洗濯機の@給水 Aすすぎ B排水 C脱水に相当) に、複数回繰り返してPCB含む浸物の洗浄をおこなう。(br>   撹拌洗浄槽には洗浄液の量(洗浄液の液位)を把握するためにセンサーが設けられている。
  センサーは、上から順に、洗浄液が洗浄槽からあふれるのを防止するためのHH(最高)レベルセンサー(給液工程時のみ機能し、設備を停止させる。)、洗浄液の給液の上限を規定するH(高)レベルセンサー、そして洗浄液が排液されたことを把握するためのL(低)レベルセンサーの3つが設置されている。
  この度の事故は、Lレベルセンサーからの信号をうけLレベルセンサの信号を発報する機器(警報設定器)が動作不良を起こし、B排液工程が終了していないにもかかわらずLレベルセンサ信号を発報したため、洗浄液が入ったままの状態でC脱液工程に移行してしまったのが原因であった。
  脱液工程では、洗浄槽内の洗浄カゴが高速(450rpm)で回転するので、遠心力により液面上昇が発生し、洗浄槽とその蓋との間に僅かに生じた隙間から洗浄液が漏れた。   2.再発防止対策
・ 動作不良を起こした警報設定器は新品と交換した。
・ 洗浄工程から脱液工程へ進む際の判断条件として、排液工程を一定時間保持することにより確実に排液が行われるよう、設備の運転プログラムを変更した。
・ 万一、同様の事態が発生しても漏洩を防止できるよう、自動的に撹拌洗浄槽が停止するようにした。

掲載者コメント
 技術的なことは、素人のわたしにはさっぱりわからない。今回の事故が作業者のミスとされなかったことはよかった。警報設定器が「動作不良」を文字どおりに理解すると、警報設定器が壊れた、ことを意味する。壊れるような装置を設置した事業者の責任が明確となった。
  内部作業者からの内部告発がこの主の事故の真相を明確にする。そして、それが今後、事故を発生させないことに繋がる。
内部告発に期待すること大。