■第16弾 PCB事故 2011-12-9 ■

2011-12-9
第16弾 事故原因"人為ミスと発表"、豊田PCB処理場

  平成23年12月8日、日本環境安全事業株式会社豊田事業所は、「豊田PCB廃棄物処理施設 攪拌洗浄エリアにおける洗浄廃液の漏洩について」コメントを発表した。
1.洗浄廃液の漏洩原因
豊田事業所には、PCB廃棄物処理の前処理施設として、含侵物を洗浄する攪拌洗浄槽を合計12槽設置。そのうち、第2洗浄槽の廃液配管に設置してある廃液バルブの弁(ダイヤフラム)を、11月に行った定期点検にあわせて交換した。
その際、ダイヤフラム交換後の廃液バブルの組み立てが適切でなかったのが原因で、定期点検後に運転を開始した際、弁の一部が破損し、液が漏れた。
なお、排気の常時監視設備での異常は認められず、外部への漏洩もなく周辺環境への影響はない。
2.対策
破損した廃液バブルについては、再度ダイヤフラムの交換をした。交換後は、正常な組み立てを行い、問題なく作動していることを確認したうえで運転を再開した。 今後も、廃液バブルのダイヤフラムを交換する際には、確実に交換が行われていることを確認した上で、運転を再開する。
        以上
      掲載者コメント ○ 「適切でなかった…」とは、人為的ミスであることを意味する。人為的ミスを誘発した職場環境の改善には一言もふれていない。作業者の一人ひとりの技術的能力は高い、と言われているが、置かれている身分が劣悪なので、作業への忠誠心・モラルは、当然のこととして低い。ある晴れた日に突然豹変、機械装置を「小から大まで」破壊することが、想定される。
○ 「定期点検後に運転を開始した際、弁の一部が破損…」、は何を意味しているか。点検後に運転を開始とは、即、正式運転をした、ことを意味している。試験運転をしなかった。これは、重大なことではないか。自転車のタイヤに空気を入れた場合でも、空気もれがないか、確認してから乗る。国家的プロジェクトの装置を試運転をしないで、正式運転をし、その結果、弁が破損した、と「よく言うわ、あきれるわ」。豊田市主催の豊田PCB処理安全監視委員会で12月8日報告し、了承を得たようだが、豊田市もどうかしていないか。

 作業者による内部告発が、この種の施設の安心・安全を担保する。作業者に期待すること大。