■ 第11弾 PCB事故 メール7本一挙に公開 2011-02-12 ■

2011-2-12

第11弾 豊田PCB処理場で事故
掲載責任:渡久地政司
   1月21日から2月8日までのメール7本一挙公開

メール送信者との面識はありません。どのような立場の人か、詮索しません。
 「しんぶん赤旗」「国会議員」「日本共産党」「豊田市議員」とHP掲載者とは、まったく関係ありません。
 ここでは情報を提供するだけ。このメールに誤りがある、との指摘には誠意をもつて対応します。ただし、本名・立場を明確にすること。

1月21日
 質問状は拒否される見通しです。早ければ今月中にも操業の再開は、避けられません。
 明日以降、JESCOに対して最後の反抗作戦を展開する方針です。これから行う戦略は、匿名での方式ではなくなります。それは、彼らが最も恐れる最終的な手段であります。  早ければ2月中か3月の初頭にも、記者会見の場において実名を明かしながら、この件を発表します。
ホームページ上においても、記者会見の日程が固まり次第公表願います。
■JESCOのPCB漏れ事故 派遣社員だけで作業 愛知・豊田
しんぶん赤旗 - 2011/01/18

佐々木議員視察
 政府出資のPCB(ポリ塩化ビフェニール)処理会社「日本環境安全事業」(JESCO)豊田事業所(愛知県豊田市)が昨年、PCB漏れ事故を続発させた問題で17日、日本共産党の佐々木憲昭衆院議員と大村義則、根本みはる両豊田市議らが同事業所を視察、同社の説明から事故当時の対応をしたのが本来責任を負うべきJESCOの正社員ではなく、派遣社員だったこと、1日のうち16時間が派遣社員だけで作業していることが明らかになりました。
 同事業所は昨年11月19日に排気配管から、12月8日にポリタンクから、PCBを含む油を施設内に漏出させる事故を起こしました。立て続けの事故を受け、今月4日から操業を停止しています。  11月の事故対応に当たった現場の指揮者は当初、PCBが含まれていないと判断。漏れていた液体をふき取り、配管下にバケツを置いただけでした。作業員は全員派遣社員でした。  同事業所によると、JESCOの正社員は31人、運転会社の作業員は137人で、うち派遣社員は101人。12社から派遣されています。作業員には職長、班長などの職制があります。  1日のうち正社員がいるのは日中の8時間だけ。日常的に違う派遣会社から派遣された作業員同士で指揮命令を行っており、労働者派遣法上も問題になります。  視察した佐々木議員は「PCBは十分な知識と訓練を受けた人が管理すべきもの。職長まで派遣社員だというのは問題といわざるを得ません。JESCOは全国に5事業所ありますが、派遣社員が多いという実態があります。処理方法も含めて処理のあり方を根本的に見直すべきではないか」と指摘しました。
JESCOの「環境報告書2010」によると〜
■PCB漏出のJESCO事業所 共産国会議員らが調査
読売新聞 2011/01/21
http://chubu.yomiuri.co.jp/tokushu/news_toyota/toyota110118_1.htm
 「日本環境安全事業(JESCO)」豊田事業所(豊田市細谷町)における昨年のPCB(ポリ塩化ビフェニール)漏出事故を受けて、共産党の佐々木憲昭衆院議員らが17日、国政調査権に基づいて同事業所の立ち入り調査を実施した。
 同事業所では昨年11月19日と12月8日にPCBを含む洗浄油が漏れる事故が発生。今月4日から操業を全面停止して、安全体制を総点検している。  調査後、佐々木氏は11月の事故について、「事故当時、現場に事業所の運転会社の派遣社員しかおらず、派遣社員の判断でふき取りなどの処理をしたのは問題だ」と指摘。これに対し、庄賀文彦所長は「派遣社員は派遣先である運転会社の指揮命令系統に従って作業している。問題があったと思わない」と反論した。また佐々木氏は、国内に5か所あるJESCOの処理施設に共通する安全上の問題を洗い出し、「政府に対して安全対策を要望する」と語った。同事業所の点検は今週中にほぼ終了するという。
(2011年1月18日 読売新聞)
【11.01.18】危険作業を派遣労働者に任せる国策会社でいいのか
 政府が全額出資する「日本環境安全事業」(JESCO)は、PCB(ポリ塩化ビフェニール)を処理する会社で、全国に5カ所の事業所があります。
 昨日、豊田事業所(愛知県豊田市)を調査しました。この事業所は、昨年11月19日に排気配管から、12月8日にポリタンクから、PCBを含む油を施設内に漏出させる事故を起こしました。  同社の説明では、事故対処をしたのが、本来責任を負うべきJESCOの正社員ではなく派遣社員でした。
 その作業は、漏れていた液体をふき取り配管下にバケツを置いただけでした。まことに驚くべき事態です。
 同事業所の説明によると、JESCOの正社員は31人、運転会社の作業員は137人。うち派遣社員が101人で、12もの派遣会社から派遣されています。
 PCBは十分な知識と訓練を受けた人が管理すべきもので、職長まで派遣社員というのは重大な問題といわざるを得ません。  1日のうち正社員がいるのは日中の8時間だけで、残り16時間は日常的に派遣会社から派遣された作業員同士で指揮・監督を行っており、労働者派遣法上も問題です。
 全国に5事業所のJESCOは、派遣社員が極端に多いという実態があり、PCBの処理方法も含めて処理のあり方を根本的に見直すべきではないでしょうか。
【11.01.17】PCB処理施設「JESCO豊田」を視察
 国のPCB処理施設であるJESCO(日本環境安全事業株式会社)豊田事業所が、事故・トラブルを続発させている問題で、現地の施設を視察しました。
 昨年11月19日に起きた液漏れが、12月7日に新聞報道された後、その前後にも起きていたことが明らかになり、事故として報告されただけでも5件にのぼっています。――徹底した調査と処理方式の根本的見直しが求められています。
 調査には、私をはじめ市田忠義参議院議員秘書、大村義則、根本はるみ豊田市議などが参加しました。はじめに施設の概要説明を受け、事故のあった現場に入り具体的な経緯をお聞きしました。驚いたのは、PCBを含む液体が漏出した事故が起こったとき、その現場にJESCOの職員も、運転管理を委託されているTKS(トヨタ環境サービス)の職員も、誰ひとりとしていなかったことです。  派遣先の指揮・監督がなく、派遣労働者しかいないなかで事故対処がおこなわれたこと自体、きわめて異常なことです。

  1月21日 Sent: Friday, January 21, 2011 10:51 PM
To: 中日新聞 浅井 正智
Subject: これがPCBの現実です。
 最新のPCBの記事です。
 ハゼ:背骨曲がる異常、米海軍横須賀基地近くで4年連続発見−−県保険医協 /神奈川
 県保険医協会は19日、米海軍横須賀基地(横須賀市)近くの海で釣れたマハゼから、背骨が曲がる異常が4年連続で見つかったと発表した。マハゼの内臓からはPCB(ポリ塩化ビフェニール)などの有害物質も検出された。
 基地近くのヴェルニー公園で昨年11月に釣れたマハゼをX線で調べると、5匹中1匹の背骨が曲がっていた。約3キロ北西の長浦湾で釣れた4匹、鶴見川(横浜市鶴見区)の3匹には異常がなかった。 内臓の重金属分析では、PCBについて、同公園の背骨曲がりの1匹から4・8ppm、異常のなかった4匹からも5ppmと、規制値(3ppm)を超える濃度が検出された。  同協会は「釣れた数は少なかったが、毎回の調査でX線異常が出ていることは驚くべき状況。海底が重金属で汚染されていることが原因と考えられる」と分析している。  調査は98年から毎年実施し、06年はマハゼが釣れなかった。【木村健二】
 昨年11月19日の、豊田事業の事故は9ppmが、私を含めて数名に付着しています。
 この記事は、4ppmで生物に奇形が出たことを示しています。
 これは、JESCOのいう濃度が低いという言い訳は通用しない記事になります。

1月23日
 公表すべき情報です。
  平成23年1月20日12時35分ごろ、日本環境安全事業豊田事業所の東側大豊工業前において、JESCO職員が作業着のまま歩行しているところを目視にて確認しました。該当職員は、氏名不詳で50代細身の男性職員です。12時28分に、JESCO東側へ歩行中で被害側ダイハツのディーラーがある細谷町1丁目交差点方向へ、早足で歩いており、その後付近のコンビにファミリーマートで待つが現れず、引き返したところ、JESCO方向に歩行中であることを確認した。その際に撮影を試みたものの、感度が悪く撮影に失敗した。また、作業着のままで社外に出ることは当然禁じられており、PCBの付着や、活性炭マスクを所持していた場合は、PCB漏洩事故になる。現在、豊田市への匿名での通報を検討している。

  1月23日
 2011年11月20日12時35分ごろ、日本環境安全事業豊田事業所の東側大豊工業前において、JESCO職員が作業着のまま歩行しているところを目視にて確認しました。該当職員は、氏名不詳で50代細身の男性職員です。12時28分に、JESCO東側へ歩行中で被害側ダイハツのディーラーがある細谷町1丁目交差点方向へ、早足で歩いており、その後付近のコンビにファミリーマートで待つが現れず、引き返したところ、JESCO方向に歩行中であることを確認した。その際に撮影を試みたものの、感度が悪く撮影に失敗した。また、作業着のままで社外に出ることは当然禁じられており、PCBの付着や、活性炭マスクを所持していた場合は、PCB漏洩事故になる。
 この情報はいずれ報道されます。JESCOは私の監視網をすり抜けることは不可能であります。豊田市とJESCO本社には伝えてあります。また、このような事件が頻繁に起きるようでは、操業の再開はありえません。

  2月7日
 JESCO豊田事業所の従業員の総数
 JESCO 31名
 豊田環境サービス 36名
 派遣社員 101名(12社合計)
 ほとんどの社員が派遣社員で構成されています。なお派遣社員の年収は300万円前後であり、士気も低いのが現状です。

  2月8日
 2月2日に、JESCO豊田事業所が公表した「事業所再生計画」の豊田市への報告について内容に対する問題点を2項に渡り分析、洗い出しをしました
 (1)全体的な問題点
 1 昨年末に発覚した一連の事故発覚が自発的な公表ではなく、指摘により発覚した経緯は問題視していると豊田事業所所長は発言していたが、この内容に対しての文言が一切含まれていないこと。そもそも、事故の発覚は私の告発による発覚であり、こうした発覚経路に対する反省点が皆無であることは、問題の根本的な解決を避けていると捉えている。
 2 昨年末12月10日、12月24日、本年1月17日、の市議会環境委員会、監視委員会や共産党による指摘事項が一切含まれていない。
 さらに、共産党が指摘した派遣社員への管理に対する問題は、方針を変更したのにもかかわらず記載されていない。
 豊田市への報告書であるため市以外の指摘事項は割愛されている可能性が高い。
  3 報告書の冒頭から、操業再開について触れられているが、その判断を誰が何時するのか明確でない。
 4 漏洩したPCBの人体への危険性については、ほとんど触れらていない。また、 報告書内の根本的な安全意識がPCBの漏洩に偏っており、本来の人名重視の安全意識が皆無である。
 (2)報告書の記載についての問題点(黒字は報告書の記載事項 赤字は問題点についての問題点)
 2−1 8P
(4)今回事故対策の実施
原因を掘り下げた結果
2)今回、JESCOなたびに定期点検施工業者への連絡が不十分なまま、TKSが気密試験とガス抜きを実施したこと。
 冒頭に原因を掘り下げた結果と記載されているのに、TKSと工事業者の連絡が不十分と記載されている、 この不十分なところが問題点であるにも、不十分と記載するだけで対策が終わっている。
3)TKSは漏洩事故発生直後に液のサンプリングを行わず、PCB濃度分析をしなかったことからPCB漏洩の認識がなく、関係部署への連絡や回収作業の防護服着用が不十分であった。PCBの混入については、認識があったと判断している。判断基準は下記の画像のとおりであり、防護服の着用について、その場で指示がなかのは派遣社員だけでの作業になっており、専門知識がない作業者が大半であったから。 4)漏洩事故発生後、運転会社内の指示連絡報告が文書でなく口頭のみとなり、後処置の拙さと関係部署へ適切な報告が出来なかった。これらの対策として、以下を実施しました。 1) JESCO は定期点検施工業者に対する発注仕様書において定期点検後の気密試験実施を明確に記載するとともに、その内容をTKS に対しても周知を行い、また気密試験を実施する際には施工業者が事前に実施要領を作成し、関係者が内容を確認した後に実施することを徹底します。
9P
3) TKS は 「液体漏洩時対応基準」を新たに制定し、漏洩品・漏洩量のレベルに応じた初動対応・報告・連絡基準を作成しました。この基準に従い、万が一液が漏洩しても、直ちに液のサンプリングとPCB 濃度分析を行ない、後処置の対応を迅速に行います。また、回収作業の保護具の基準も含めました(参考資料 8)。 4)漏洩トラブル発生時は、一次対応後の報告書の様式として「不具合速報」を新たに作成し、量の多少にかかわらず、TKS からJESCO への報告を適切に行うことで、口頭でなく、必ずJESCO に文書で連絡・報告することを取り決めました(参考資料 9)。 5) 運転会社内の必要な指示連絡は「文書化すべき指示・連絡の判断とその方法の設定」を新たに定め、使用する文書手段と記入すべき事項等を明確にし、周知徹底しました(参考資料 10)。
 業務命令の詳細を文書化することは重要だが、3)にあるように「万が一液が漏洩しても、直ちに液のサンプリングとPCB 濃度分析を行ない、後処置の対応を迅速に行います。また、回収作業の保護具の基準も含めました」の記述のようにPCB濃度の分析しか詳細が記載されておらず、他の事項はあいまいな表現である。こうした、あいまいな表現が後に起こりうる事故のときに言い訳のように使われるのは明確であり、詳細を明確な表現にまとめるべき。
11P
A液体のサンプリング
液体のサンプリングを行っているところは、ごく低頻度のものを含め、処理棟内に44 か所あります (表1-6) 。 今回の事故の1 ヶ所だけが、初溜液をポリタンクに貯めていました。他はすべて初溜液が出ないサンプリング、又は、初溜液を都度瓶で受けて処理しているため、漏洩の恐れはありません。
12P
表1-6 液体のサンプリング箇所 写真 1-3
場 所 サンプリング箇所数
1F 小型トランス解体エリア 1
1F 油ポンプ室 1
1F 工程分離液処理室 1 槽が5基ありサンプリング箇所は最低3箇所
2F 蒸留エリア 1
4F 蒸留エリア 7
4F 真空加熱分離エリア 2
4F 真空超音波洗浄エリア 1
4F 排気処理エリア 3
5F 分析廃水水処理設備室 2 3箇所槽があり、サンプリング箇所も3箇所である。
5F 蒸留エリア 8
6F PCB 分解エリア 11 反応槽が10基で10箇所 その他複数ある
6F 遠心分離エリア 2
6F PCB 受入槽室 4
 サンプリング箇所の記載箇所が全体的に少なく見積もられている。虚偽記載と思われる。

13P
(6) 他事業所事例等の水平展開
JESCO は、全国5 事業所のトラブルを、原則として当日のうちに本社に「トラブル速報」を行い、1 週間以内に対策を含めた「トラブル報告」を行っています。その都度、本社は報告を各事業所にメール送信することで、同様のトラブルが起きないような体制をとっています。また、豊田事業所では受信した内容速やかに所内およびTKS に情報提供し、類似トラブルの防止に活用しています。 過去3 年間(平成20〜22 年度)の、トラブル報告事例のうち、漏洩に関するものは58 件ありました。 他事業所のトラブル報告は、豊田事業所でも非常に参考になり、トランス抜油時の洗浄液オーバーフロー対策など必要な対策をとったものもあります。こうした他事業所のトラブル事例等の水平展開を今後も実施していきます。
事例@ 小型トランス抜油時の洗浄液オーバーフロー対策平成22 年の1 月に他事業所において、トランス予備洗浄作業中に給油した油が溢れる というトラブルが発生しました。これを受け当事業所で6 月に下記のような満液検知センサーの設置対策を実施し、洗浄油が蓋上面の下65mm に達したら検知し、中央制御室へアラームが出るように改造及びその手順の作成を行いました  58件の漏洩トラブルのうち、公表されているのは何件か公表されていないのは何件か、しっかりさせるべき。特に、これは漏洩に関するトラブル事例であり、そのほかについても全て公表させるべき。全ての対策を実施するまで、操業は再開させないなどの厳しい措置をとるべきである。

22P
 (4) 想定訓練の定期実施
豊田事業所では、緊急異常事態が発生した場合、「豊田事業所 緊急時対応マニュアル」の中で管理監督・危機管理体制を確立しており、毎年実施している総合防災訓練の中でその確認をしてきました。しかしながら、今回のような対策本部を設置しない、いわゆる「緊急異常事態」に当たらないようなトラブルに関しては、特にその管理監督・危機管理体制がかならずしも確立されてはいませんでした。この反省に立ち、今回のような施設内の遮蔽フード内であっても、PCB を含む洗浄溶剤等の漏洩トラブルに関して、速やかに対応できる危機管理体制を確立しましたので、この危機管理体制が速やかにとれるよう、各部署で年1回以上、漏洩対策訓練を実施します。さらに、JESCO 本社及び事業所、運転会社等を含む緊急時対応訓練等の実施を通じ、緊急時の連絡体制や対応要領の確認・改善を図り、事故の未然防止とともに、仮に事故が発生した場合にあっても的確な対応がとれるよう、全社的な危機管理体制の強化を図ります。
 どのように危機管理体制の強化をするのか、公表すべきである。また、各部署で年1回以上の漏洩対策訓練を実施するのは当然のことであり、その訓練についても公開の場において実施をして、承認が得られる訓練をすべきである。特に、会社に対する市民の信頼がない現状では、第3者を交えて訓練をすべきである。
(4) 定期点検中の体制確認(変更時)
定期点検時には改修工事も含めた全体工程表を事前に作成し、本工程表を基軸として毎日の工程管理を実施してきています。また、各点検作業や改修工事を実施する場合には、契約仕様書等に基づいて各々の作業・工事ごとに要領書が別途提出され、さらに改修工事に関しては必要に応じて安全審会を開催して、事前にJESCO、TKS、工事業者の三者で内容の確認、調整を実施しています。しかしながら、TKS で実施する定期点検中の非定常作業については夕例会、朝会において報告されないケースや、事前調整等についても十分に実施されないまま作業が進められるケースもありました。このような状況から、今後はTKS で実施する非定常作業についてもJESCO の管理監督体制を明確化するために夕例会議運営要領を作成して、夕例会、中制朝会においてその作業内容を報告することとします(参考資料 7)。 この実施を徹底すれば、仮に点検工事等の遅れ等に伴いTKS が実施する作業の日程変更が生じざるを得ない場合においても、JESCO として確実な工管理、工事管理が実施できるものと考えます。 また、現場作業において当初予定していなかった作業を急遽実施する必要が発生した場合においても 、業務連絡票または運転連絡票にて周知された後でなければ作業は実施できないことを徹底していきます。
(5) 施設内漏洩時の体制確認
施設内で漏洩が起こった場合、今までは小規模な漏洩に対する対応が明確に定めていなかったため、情報の確認や対応が不十分な場合がありました。このため、新たに「液体漏洩時対応基準」を制定しました。施設内の全ての漏洩は、中央制御室への連絡を通じてTKS 運転部長に報告をします。運転長は、JESCO へ連絡するとともに状況に応じて漏洩のあった部署への応急の指示をします。JESCO は所長、関係課長で情報収集と対策の指示、必要な連絡先の判断をし、関係諸機関への連絡を分担して実施します。JESCO の運転管理課、設備保全課、安全対策課は、TKS を含めたトラブル検討委員会で漏洩原因の特定、処理の調整(停止を含む)をし、設備の対策と再発防止の実施を指示します。
 JESCOが全ての作業、工程の管理をすることが当然の義務であり、どの職員がどの工程、作業を管理するのか常に明確化すべき。特に、漏洩事故については、まず施設をとめることが重要であり、調整ではなくて施設の運転をすぐに中止できる態勢に変えるべきである。動かすことよりも、止めるほうを重視しなけれ操業再開はない。
資料

 合同部会での主な指摘事項と対応
項 目 指摘事項 回答及び対応
参考資料6(1)
・再生報告の承認はだれが行うのか。
・豊田市の指導票に基づき、自主的に運転停止・点検を行い取りまとめるもの。実施内容は、市へ報告し、監視委員会で報告する。
・報告における事業部会の位置づけは。
・前回のトラブル停止の時も指摘したが、事業部会が責任を全うできるよう、体制・対応の仕方について、見直すべき。
・豊田事業部会(作業安全衛生部会)への報告や相談が遅かった点は反省し、今後同様の事故が発生した場合に、いち早く連絡、相談すること。
・豊田事業所の改善状況、他事業所の水平展開の状況について、今後報告し、チェックをお願いしたい。
・本文に、部会の位置づけについて加筆した。
・今後、トラブル時の対応手順等に、部会委員への連絡、相談を位置づけることとする。

  全般
・本報告書をマスコミに積極的に公表すべき。
・報告書提出後、豊田市と調整の上、公表の予定
・再生報告書の目的を入れること。
・豊田市からの指導票とはどのようなものかを、どこかで説明しておくこと。
・豊田市からの指導及び再生計画と本報告書の関係を本文に記載した。
・豊田事業所ではなく、JESCO の決意では。→JESCO 全体の問題であり、しっかり対応する。
・報告書については、JESCO の名義によりまとめる。
・12/27 運転停止・総点検の際と同様、運転再開についても、社として公表予定。
1(4)今回の事故対策実施
・この3件については、作業者の不注意と思える。
・手順書、現場表示等により体制・手順の明確化を図り、ミスの発生や現場で作業にあたる作業者の不安を減らし、再生計画の点検や今後の活動への参加等を通じ一人ひとりの意識高揚を図る。
・開放されているにも係らず排気へブローした。このような作業で被液する事故は、よくあるケース。
・今回のような非定常の手順書を作るべきでは→今回は非定常ではなく、異常な作業(やってはいけないことをやった)。これについては作業手順化しない方が良いと考えている。
・配管開放時の気密試験(圧抜き)作業を禁止した。
・作業計画時に、配管開放時の液受け設置などを確認するよう徹底する。
(1.低濃度PCB を含む凝縮液の漏洩事故)
・本来どうすべきところを、どうしたから事故が起きたのか。→本来は点検業者が気密テストを行うべきところ、運転会社が勝手に気密試験をやってしまった。 ・定期点検施工業者が実施要領を作成し、 関係者が内容を確認するよう徹底(夕例会議等での作業調整)。参考資料6合同部会での主な指摘事項と対応項 目 指摘事項 回答及び対応参考資料6(2)
・11/29 立入りで市が漏洩液を発見し、PCB が含まれていたことが判明した。どうなっているのか。→漏洩部下方の冷却水配管の保温材に浸み込んでいた液が、29 日の1〜2 日前から浸み出した。
・「液体漏洩時対応基準」等を作成し、漏洩時の分析・回収・報告等の手順を明確化。
・今回の改善対策は。→配管を短くすることにより、初溜液の発生量を少なくし、ポリタンクを使用しない設備とした。他の類似箇所では、ポリタンクに警報装置(液面検知器)をつけ、あふれる前に気がつくような改造を計画している。
・このトラブルで、また作業者を遮蔽フード内に入れるのか。→入らなくて良い対策としている。
・今回漏洩箇所の設備改造工事を完了。
・類似箇所のうち、必要な箇所はポリタンクに液面検知装置を取り付け予定。
(2.遮蔽フード内における低濃度PCB を含む洗浄液の漏洩事故
) ・このケースは遮蔽フード内の漏洩だが、レベル区分毎の違いを、マスコミにもしっかりと説明すべき。作業者にも十分に理解がされてないのでは。
・本文において、管理レベル区分が明確となるよう追記する。
・手順書を見直したあとの作業者への教育は。→OJT 等を含め、しっかりやっていく。
・工事業者が関わる場合、他事業所でトラブルが起きた場合など、今後もしっかり見直しすること。(定期的にも)
・他事業所の取組事例も参考に、実際の作業と手順書が乖離することのないよう、見直しを行う。参考資料2-1
「作業手順書に関して」
・この図で、「工事業者」と「運転会社」の関係を明らかにすること。(たとえば「工事内容の事前通知と完了説明」のような内容で線で結ぶべき)すなわち、施工内容に関して運転会社であるTKS に対してJESCO からの通知だけでなく、施工業者からその内容に関する事前および工事完了後の十分な説明をすることが3者の信頼関係と構築する上で必須ではないか。
・指摘を踏まえて、図を修正。参考資料6合同部会での主な指摘事項と対応項 目 指摘事項 回答及び対応参考資料6(3)
・JESCO の人間は、現場内をしっかり見て回っているか。以前、作業者と面談した時、最近はJESCO も良く現場に来るようになったと言っていた。作業者の信頼を得るのが一番大切なこと。
・できるだけ現場を見回り、施設を把握することが大事。
・定期的な施設内巡回を実施し、作業状況を的確に確認するとともに、現場の声を把握できるよう努める。
・労働安全の関係から、今回携わった人の健康管理は。→特殊検診などで管理している。

・オンラインモニタのデータが(作業者への影響がないとするには)不十分。特殊健診項目だけでなく、データを取って影響がないことをしっかり証明すべき。) ・指摘を踏まえ、対応を検討。
・監視委員会等でも言っているが、作業者の安全衛生をちゃんと考えられない会社は、環境への配慮はできない。
・点検・工事等の事前の作業調整によるトラブルの未然防止とともに、漏洩トラブル時の回収作業の保護具の基準作成等により、作業者の安全確保の取組を強化する。 ・今後は施設の老朽化等による事故も考えられる。人と組織、プラント設備の改善対応等による事故の未然防止とともに、事故が起こった場合の対応・対策マニュアルを作成し、豊田市及び監視委員会に十分説明しておくことも大事。
・事故が発生した場合を想定して、事故発生対応訓練を定期的にして、マニュアル通りに対応できることを確認しておくことが重要。
・十分に反省し、そのうえで今後は起こさないような対策を。
・事故発生時の対応体制を整備するとともに、今後も、関係機関の協力・参加のもと事故対応訓練を実施し、対応状況については、市・監視員会にも説明を行う。 ・今後も、確実な処理が実施できるよう、必要な施設の点検や改造や、手順書の見直し等を実施していく。参考資料2-3「危機管理について」
・トラブルの分類・定義は、マスコミへの公表基準はあるのか。情報の公開、リスクコミュニケーションで誤解を与えないようにすべき。 ・社としての連絡公表のガイドラインをもとに、今後、トラブル公表の具体的な取り扱いについて豊田市と調整を行う。
参考資料7
夕例会議運営要領(新規)
平成23 年1 月16日
豊田事業所
1.目的
この要領は、豊田事業所において実施する夕例会議の運営に関して必要な基本的事項を定め、運転会社との連携を密にして処理施設を安全かつ効率的に運転することを目的とする。
2.構成
会議の出席者は以下をもって構成し、議事進行は通常運転時には運転管理課が、定期点検時には設備保全課が行うこととする。豊田事業所;所長、所長、運転管理課、設備保全課、安全対策課、総務課運転会社;運転部長、運転副部長、運転部次長、技術部長、各グループ長また、必要に応じて工事業者の出席も可能とする。
3.開催頻度 原則として休日を除く毎日、16時に開催する。
4.会議内容
下記の報告事項に対し、JESCO は指示・回答が必要な場合は業務連絡票にて運転会社に通知する。また報告事項は文書により報告を行うものとする。
(1) 処理状況の実績及び予定(運転会社)
(2) 前日の会議議事録(運転会社)
(3) 当日・翌日予定の非定常作業内容(運転会社)
(4) 当日・翌日予定の工事内容(JESCO・工事業者)
(5) その他
5.議事録の作成
運転会社は、議事録を翌日の夕例会議までに作成し、JESCO に提出する。
付記
1.この要領は平成23年1 月16日に制定し、実施する。
参考
文書化すべき指示・連絡の判断とその方法の設定
’11.1.14一部修正
’11.1.13作成
TKS
運転部長 保富
1.目的
1) TKS内での指示・連絡を的確に行うことによって、関係者間の情報共有化を図り操作・作業ミスによる労働災害や設備トラブル、更には環境汚染を防止する。
2) トラブル発生後の処置を迅速、的確に実施し、2次トラブル発生を防止する。
2.適用
1) TKS従業員がTKS内部に指示・連絡する時に、文書化すべき判断基準とその方法を定める。
2) TKS内部の指示・連絡状況をJESCOに正しく伝え、情報共有化を図る方法を定める。
3) 指示・連絡は現場管理組織のルートに従って行うものとする。
4) TKS以外から配布される業務連絡票、運転連絡票等にコメント(指示・連絡)を記入するのは新たな文章化ではないため適用外とする。
3.文書化すべき指示・連絡の判断基準とその方法
1) 下記に該当する事象に関して自職場に指示または報告する時
@ 重要度高
・労働災害、重大設備トラブル、火災、環境汚染、漏洩等が発生した時
・ヒヤリハットで労働災害、重大設備トラブル、環境汚染、漏洩等の恐れが報告された時
・JESCO豊田事業所からJESCO本社に報告する事象発生時
A 重要度中
・パトロール等で指摘された事象に対して改善を指示する時
・通常運転業務の内で特に重要な内容を指示/連絡する時
B 重要度普通
・通常運転業務における指示/連絡事項
C 重要度普通以下 ・個人に対する行動面の指導
・単なる情報として伝える事項と内容
・緊急の指示(重要度に応じて、後に文書で指示)
 下記の内容は、問題点を整理したうえで今後市議会で質問の参考に本日作成した文章です。
 この中で、新たな情報として第2項の過去3年間の事故件数が58件あったとの記述です。
 この内容は、漏洩に関する報告のみであり、まだ他にも多量のトラブルが隠されていると思います。
 議会における質問について
 1 1月22日の中日新聞豊田版の記事のとおり、「設備が完全でない状態で設備が動いてしまう」問題については、しっかりさせるべきです。
 2 内部告発について、内部告発がなければ事故は発覚しなかった。事故が隠蔽されていたから内部告発があった点について、もっと当局も会社も重視するべきです。
 特に、事故の隠蔽については先日のJESCOホームページにもあった通りで(報告書P13「過去3 年間(平成20〜22 年度)の、トラブル報告事例のうち、漏洩に関するものは58 件ありました。」)
 上記の記述のように、今更になって58件ものトラブルが記載されるなど隠蔽体質は明確であります。特に、東京事業でも何ヶ月も前に発生した労災に関する案件が先月公表されるなど、JESCO全体で隠蔽が常習化されていたと思います。
 3 昨年11月19日の事故について、市の調査は2箇所の事故のうち1箇所しかPCB濃度の分析を行わない等の調査に不明瞭な点があります。
 このように、国策事業を止めるほどの大事故でもしっかりした調査を行わない市の思考が理解できません。
 4 同件の、作業員への健康調査については行われていません。低濃度であっても、私や他の作業員に付着した液体はPCBでありますが、これを行わない理由が不明です。  特に、私は元従業員として派遣もとの朝日エンジニアリングを通じて豊田環境サービスとJESCO宛に本年1月12日付で、健康調査に関する質問状を送付していますが、この回答も安全監視委員会への説明(2月11日)が済んでからにして欲しいと引き伸ばされています。私は、一個人として当事者として知るべき重要な情報について質問したにも、こうした企業の利潤による取引により私の健康が害されていることについて、疑問を覚えます。  5 派遣社員の問題については、共産党が提起した問題でありますが、やはり悪質な行為だと思います。
 この問題については、派遣会社の報酬も最終的には多額の国税が使われており、こうした金銭的な問題についてももっと掘り下げて議論がなされるべきです。
 6 化学処理方式については、昨年11月19日の事故により明確な疑問が浮かび上がっています。それは、処理が未完全ではないかという疑問であります。
 同社の処理方式は、PCBにSD(金属ナトリウム分散体)を混ぜてPCBを科学的に分解するのがメインになっています。
 その中で、本件は反応槽(PCB分解槽)において一度PCBを分解した排気凝縮液からPCBが検出されて問題になりました。
 つまり、PCBを完全に分解し終えた工程からPCBが検出されたことになり、PCBの分解は未完全であります。
 7 私への報復行為について、私は本件を告発したことにより報復的な措置を受けています。
 特に、共産党が本年1月17日に視察をする前に私らしき人物の名前が乗っていて、私に派遣元の会社を通じて抗議の連絡があったことや、鍵を紛失したと決め付けて不当な弁償を要求するなどの報復行為は、議会でも問題視するべきです。
 8 今後も想定される事故について、今後、操業が再開されて将来的に起きると思われる事故について、今後事故が発生したときにどのように対応をするのかはっきりさせるべきです。  9 安全監視委員会について、安全監視委員会は施設建設時から今日まで活動を続けていますが、本件のような事故は見抜けていません。
 その委員会の機能に疑問があります。
 10 市の対応について、豊田市環境部環境保全か係長の松井は本件の告発の市がわの私に対する代表として、私の告発を聞きました。
 しかし、その過程で私に対して「あなたもある意味では加害者である。」などと言い、私の真相の究明に対する要請を拒否した経緯があり、岡田市議を始め多くの議員や政党などに、私の告発や疑問を投げかけた経緯があります。このような、市の対応に対して遺憾に思います。

2月8日
 昨年11月19日の事故について、当初JESCOとTKSは「漏洩した液体にPCBが含まれていないと思ったから当局に報告しなかった」との発表を行った。その内容について、これまで私は過去にどう設備において使用された液体の画像を基に会社の嘘を訴えてきましたが、そのPCB混入の認識について新たな情報があります。

   上記のURLは、平成16年12月に作成されたと思われる資料のURLで、その中の5ページの図1−6中央部に主反応槽からの窒素排気ラインが昨年11月19日の事故発生箇所で、そのラインを辿ると凝縮器に行き着きます。  その凝縮器の赤枠の説明文が、「プロセス排気は、PCB.溶剤濃度が高いため、冷却凝縮器で分離後、オイルスクラバ処理」との記載が見つかりました。これは、施設の稼動当初からこのラインと排気凝縮器にPCBが含まれている認識があったことを証明する文書であります。また、これでもJESCO側が当時の見解を嘘であったと認めないのであれば、それは今後操業をする能力がないことを意味します。