■古戦場は語る 長篠・設楽原の戦い■

2014-12-18

『古戦場は語る 長篠・設楽原の戦い』

編者     新城市設楽歴史資料館
発行所    風媒社
価格 1.200円+税
発刊年月日  2014年12月25日

「長篠・設楽原の戦い」は、甲斐の武田勝頼と、織田信長・徳川家康連合軍が繰り広げた戦い。武田の騎馬隊や、織田の鉄砲隊などがクローズアップされ、日本の合戦史上でもよく知られている戦い。
本書は、
そもそもなぜ長篠・設楽原の戦いが起こったのか?
火縄銃の鉄砲三段撃ちは本当にあったのか?
など、信長が天下統一に大きく進むきっかけとなり、日本の歴史の転換点ともなったいくさの実像を、地元新城市の学芸員がわかりやすくしたもの。
現場に立って考えることを基本に、文献資料だけでなく、地元の伝承やいまに残る石碑などを紹介しつつ、改めて地域の視点からのいくさ像を描いているのが特徴。
三河と遠江の境で起きた天下分け目の戦いのなかで奥三河の戦国武将たちがどう動いたかも解説。戦いの前史と三河の戦国時代の様子が理解できる。

なお、古代から挙母→松平→下山→作手→新城のルートは、幹線の東海道の間道としての役割は大きい。現在、国道301号線が走っている。この歴史街道を走るのは結構楽しい。