■ 山里ちゃふぇ」と「三国山・亀甲苑」
J稲武小旅行 ■

稲武小旅行

2006-5-11掲載

稲武
「山里ちゃふぇ」・三国山・亀甲苑の旅

さる4月14日(金)・15日(土)、日ごろから仲良しの高齢者6名で旧稲武町を1泊2日の小旅行にでかけた。

R153号、伊勢見トンネルを潜ると空気も変わる。一度下り、上り勾配の道を越えたところに中部電力の黒田揚水発電所の見学館がある。以前見学しているので今回はパス。ここから200メートルくらのところにある関谷醸造の「ほうらいせん吟醸工房」を見学。2階の見学コースから清潔・近代的施設を見て感心。1階ロビーには新蔵で仕込んだ生原酒の量り売りで幻の酒・「空」は?と聞く。注文制なので置いてない、と。そこでここでの最高の量り売りのお酒を購入、閉めて6000円、今夜の酒宴が楽しみとなる。近くのコンビニで酒のつまみなど購入し、一路瑞龍寺のしだれ桜見学へ。イベントは土・日なので花見客者は少ない。8分咲き、ここで「かたくりの花」を見つけ、淡い紫の花びらを写真におさめる。

本日の昼食は、自家菜園の食材を使って自然食にこだわるレストラン『山里ちゃふぇ』・可児和義さんと仁熊信子さんの共同経営(豊田市夏焼)。地元より遠方にファンがいて、民放テレビにも紹介された噂のレストランに向かう。稲橋交差点を飯田方面へ約2キロ、夏焼大橋を越え50メートルくらい行った右側に小さな看板がある。ここを入り、駐車場らしき空地に車を停める。ここが噂のレストラン?と少々心配になりながら、ドアを開く。だが、仁熊さんの応対に一安心。20畳ほどの大広間、そして眺望のよい空間がひろがる。まず、ビールで乾杯。一品づつ出される品を仁熊さんが説明をしてくれる。2000円のおまかせコースでは、炊きたての土鍋のご飯は赤米、前菜、サラダにはヤーゴンなど、煮物、揚げ物、キクイモの醤油漬、デザートなどが提供された。食物へのこだわりについて、可児さんは、その土地でとれたものを丸ごと味わってもらうことをコンセプトに、野菜や穀物は自家菜園や近くの農家のものを主に利用し、手作りにすることで、安全で心も体も喜ぶような料理を心がけている、と話してくれた。食器類について仁熊さんは、アンティーク、手作りの物を使用しています、そのため若干のしみ、汚れ、不揃えがあるが、それらも味わいのひとつと考える、と「仏教的」なことをおっしゃる。パンフレットには、「…身土不二、一物全体…」と書いてあった。

よく噛み、味わいながら、高齢者のリズムで時が流れる。ベランダにヤマガラが飛んできてひまわりの種を食む。この間、骨董や古道具に一言ある元水さんが仲間の高齢者に解説。わたしたち一行には、ベテラン大工もいて、建具や壁、トイレの内装などを見て、素人づくりと見たが、どうりで建物の内装などはほとんど手作り、現在も進行中、とのこと。だが、かえってこの方がおもしろい。ただ、愛煙家にとって「店内は禁煙」が苦しいようだが、これは時の流れに高齢者が従うしかないだろう。

1時間半ばかり楽しく過ごさせていただいた。

菜園レストラン『山里Cyafe』
〒441-2515 豊田市夏焼町トヤガ子471-1
電話/FAX 0536-86-3003
yamazatocyafe@s4.dion.ne.jp
http://www.d2.dion.ne.jp/~nikuma/index.html
昼食・夜食とも予約制。
 定休日:水・木
 経営のコンセプト
  自然との関わりの中で育まれた文化
  を頼りに、自然に寄り添って自身の
  暮らしを自分で作り上げる生活。
  そんな山里生活をここで少し味わって
  もらえたら。そんな思いからこのお店
ができました。



ミズバショウ

 『山里ちゃふぇ』で昼食後、国道153号を平谷村方面へ約1キロ、上野入停留所にミズバショウの看板。そこを右折、約1.5キロの山道を上がると駐車場があった。先達のKさんが、「ここから城ケ山登山道を約300メートル登った沢にミズバショウの群生地がある。管理するのは地元ボランティアグループ・城ケ山の自然を守る会」と説明。元水さんは75歳、最近は歩いていないので、心配そう。「たった300メートル、あんじゃない」、と無責任な言葉で励まし、登り始めたが、かなりの急峻。途中でリタイヤーしたそうな仕草。だが、下ってくる若々しい老婆?が「きれいに咲いていたわよ、もう50メートル(実は100メートルはあった)」にこれまた励まされ、登り続けた。山の傾斜面約100平方bに白色のかわいい花が約100株、咲いていた。

稲武三国山へ

ミズバショウ見学の後、国道153号を平谷村方面に走り、平谷村月瀬集落を過ぎたところに「池ノ平・亀甲岩」の案内標識があった。地方道・月ケ瀬上矢作線を約2キロ走ると右側に「池ノ平牧場・民宿亀甲苑」の看板。そこを約5キロ、舗装された山道を上ると眺望がひらけ、そこが池ノ平。

最初に稲武三国山へ。ナビの「長野県に入ります」、の声。一般車通行禁止の縦看板を無視して未舗装の林道を約100メートル行ったところに根羽村が設置した亀甲岩があり、解説看板には、マグマが噴出する時に玄武岩が解け、このような幾何学文様が出来た、と。ここから300メートルくらい直進し、十字道を左折約200メートルで行き止り。ここが登山口。登山は難儀ではない、一度上り下りし、緩やかな斜面を登ったところが稲武三国山の頂上1161b。新城市の団体が設置した小さな標識のところに首を突っ込み写真を撮る。 三河、美濃、信濃の頂点に立っている、という感慨はわかない。高齢者も楽に登頂することができた。

池ノ平 亀甲苑

小字の池ノ平を冠した池ノ平牧場は、18万坪の広大な高原にあり、池ノ平ワンダーランドはその中にあった。その一角に民宿「亀甲苑」があった。ここが高齢者6名の山の宿だ。玄関を入ると三和土(たたき)になっていた。そして板間が広がっていて、中央に「いろり」があり、ここで夕食・宴会なのだ。一行6名中3名が「いろり」のある農家で育ち、4歳のころ、「いろり」に転げ込み大やけどをした話などが出て、話題の花が咲いた。さて、ここでの料理の目玉は、ほんものの「名古屋コーチン」を原種にした「高原コーチン」というブランド。炭火で鶏肉や野菜を焼きながらビールや日本酒を飲みながらメートルがあがる。気分をよくしたKさんが宿主の新美洋右氏をいろりの輪に誘う。新美氏の風景写真には、上高地大正池の絶景があった。日本山岳会会員でもある。飲み終え、一人ラドン風呂に入った元水さんがなかなか出てこないので見にいったら、気持ちがよかったのか眠っていて、危うく溺れる?ところであった。

翌朝、亀甲苑の周囲は、霧で覆われていた。この風情もなかなかのものであった。朝食では、名古屋コーチンの赤卵を白米にかけて豪快にいただいた。1泊2食、しっかりアルコールも飲んで、6名で〆て54.000円であった。

帰りは、平谷村の「ひまわりの湯」に入り、帰路についた。

いろりの宿 『亀甲苑』

豊田市大野瀬町池ノ平
電話:0536-84-1150
FAX:0536-84-1180
予約:020-115024
URL:http://www.ikewon.com
Eメール:info@ikewon.com